月別アーカイブ: 2015年 5月

園芸相談Q&A 『緑のカーテンの育て方』

Q.74 緑のカーテンで夏を乗り切ろうと思っています。おすすめの植物や育て方を教えてください。

A.74 「緑のカーテン」とはつる性の植物を建物の外側に生育させて日陰を作ることで建物や室内の温度上昇を抑え、省エネを図ろうとすることです。また、植物の葉から水分が蒸発することで、より涼しい空気を室内に取り込むこともできることから、近年は家庭や企業などでもよく見られるようになりました。

おすすめの植物としてはやはり「ゴーヤ」ではないでしょうか?生長が早く栽培しやすいのでカーテンを形成しやすく、ヨシズと同じ日陰をつくる効果が期待できます。実が食用であるため、収穫と食の楽しみがあります。

育て方は、ゴーヤはもともとが熱帯地方の植物なので、適温は18~35℃、17℃以下ではうまく育ちません。あまり早く苗を植え付けないようにしましょう。

【土について】
プランターで育てる場合には市販の培養土をそのまま使うのが簡単でおすすめです。植えつける間隔は30㎝程度、よく売られている60㎝プランターならば2株になります。
地植えの場合は植付け2週間ぐらい前に苦土石灰と、腐葉土、完熟鶏糞堆肥、完熟牛糞堆肥を土に2~3割程度すき込んでおきます。植えつける間隔は50~80㎝程度です。

【育てる場所】
一般的に日当たりよく風通しの良い場所。注意していただきたいのがエアコン室外機の熱風が当たる場所、また地面がコンクリートの場合には照り返しで熱くなるので、すのこなどをプランターの下に敷いて、直接熱が伝わらないように気を付けましょう。

【水やり】
土の表面が乾いたら底から流れ出るまでたっぷりとあげてください。気温の高い時期になれば、朝と夕方の2回の潅水が必要になる場合もあります。

【肥料】
市販の培養土で育てた場合、だんだん肥料が無くなってくるので、1ヶ月程度したら追肥を行います。葉の色が少し黄色くなってきたら追肥のタイミングです。追肥はリン酸の割合の高い肥料を選びましょう。

【植えつけたら】
苗を植え付けたらしばらくは支柱を立てて、風で苗の根元がグラグラ動かないようにした方がよいでしょう。つるが伸びてきたらネット(メッシュは10㎝程度)の準備をします。
本葉が6~8枚になったら、つるの先端を切り取ります。これを摘心(てきしん)といい、こうすることで脇芽(子づる)が伸びてきます。その子づるもある程度伸びたら摘心し、孫づるを伸ばします。(ゴーヤは子づるや孫づるに雌花(実をつける花)が咲きやすい性質があるので、摘心をするようにしましょう。)
緑のカーテンができるよう、ネットにまんべんなくつるを誘引します。多すぎるときは適当に間引いて、風通しを確保しましょう。

【緑のカーテンに使えるゴーヤ以外の植物】
・オカワカメ(食べられ、栄養価が高い)
・フウセンカズラ(小さな白い花が咲き、紙風船のような実の中のタネには白いハートマーク)
・パッションフルーツ(別名クダモノトケイソウ。花が咲き実もできるが、1年ではカーテンにならないことも)
・ルコウソウ(羽根のような深い切れ込みのあるやさしい葉に、星形の花が咲く)
などがあります。

ぜひ、緑のカーテンを育てて、夏を楽しくおいしく乗り切りましょう。

ゴーヤのカーテン ゴーヤのカーテン

OLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA

園芸相談Q&A 「シャクヤクの蕾に蟻が集まるワケ」

Q.73 シャクヤクの蕾に蟻が群がっていますが、花に影響はないでしょうか

A.73 花に特に影響はないので安心していいですよ。というのも、蟻はシャクヤクの蜜を求めて蕾に集まっているからです。
朝、シャクヤクの蕾を良く見てみると…水滴のようなものがついています。これは朝露ではなく、シャクヤクの蜜です。なめてみると仄かに甘く、これを目当てに蟻が蕾に多く集まってきます。

切り花としても人気があるシャクヤクですが、こうして蕾の段階で蜜があふれ出ているため、蜜で花びらが固まり、切り花で購入したシャクヤクが咲かない…。ということもあるようです。
その場合は、水で濡らした布で蕾を拭いてあげたり、蕾を軽く水で洗ってあげると咲きやすくなるようです。

蟻がいるおかげで、多少 虫などに蕾を食べられる心配は減りますが、鉢植えで育てている場合、蟻が鉢の中に潜って土に穴をあけてしまう事がありますので注意が必要です。

シャクヤクは、ボタン科のアジア北東部原産の多年草で、花はボタンに良く似ていますが、シャクヤクは草本、ボタンは木本になります。
慣用句の「立てばシャクヤク、座ればボタン」は美しい女性の立ち振る舞いを表しているだけではなく、ボタンは枝分かれし横ばりの樹形になりやすく、シャクヤクは草本のため、分枝せず茎がまっすぐに立つ草姿も示しています。
また、シャクヤクは「肥料食い」とも言われているほど肥料を欲しがる植物です。3月、花後のお礼肥え、10月の3回与えます。3月とお礼肥えは速効性のある化成肥料を、軽く1つかみ程度を表面にぱらぱらと与えます。秋には、葉が枯れて刈り取った株に、発酵油かすなどの有機肥料を株元に与えます。

開花時期は5月から6月で、東谷山フルーツパークでは5月中旬頃に見ごろを迎えます。

蕾に集まる蟻 蕾に集まる蟻

蕾から溢れる蜜 蕾から溢れる蜜

東谷山フルーツパークのシャクヤク園路 東谷山フルーツパークのシャクヤク園路